地方のエンジニアが知らなかった東京との情報格差
2026/5/31
地方の正解と東京の正解は違う
地元SIer就職、それが正解だと私は学生のとき思っていました。
私は東北の田舎出身です。塾もほとんど行ったことありませんんし、周りもそうです。早慶や東京の大学に行くのは一部のお金持ちだけ、一般家庭で生まれたら勉強を頑張って地方の国立大学に進学する。
これが私が当時思っていた正解でしたし、大学に進学できた時は自分も周りも喜んでいました。
大学では情報工学を専攻しました。一般的なコンピュータサイエンスや応用数学を学び、同期も優秀な人が多く大学生活は勉強面では非常に満足しており、私の新卒の就職先は地元のSIerでした。
周りも同じでした。優秀な同期は富士通・NTT東日本・JR東日本といった誰もが知る大企業へ、地元志向の人は地元の安定した企業へ。それが「情報工学を学んだ人の正しいキャリア」だと疑いませんでした。
Sierに就職した当初も私は自分のキャリアを誇りに思っていましたし、国立大学を出て順当に地元の有名SIerに新卒で入るというキャリアに親も自分も非常に満足しておりました。
Sierでの仕事は嫌いではありませんでした。安定していましたし、良くも悪くも上下関係がしっかりしていたので研修も充実しており先輩も親切に業務を教えてくれました。このまま働き続けることに違和感はなかったです。
1本の動画が、キャリアの見方を変えた
転職を考え始めたきっかけは些細なことでした。ふとしたときにYouTubeで見た、メガベンチャーのエンジニアが働く様子を映した動画です。
そこで初めて東京のWeb系の会社の選考内容を知りました。
・技術面接でアルゴリズム問題を解かされる選考があること。
・システムデザインを議論する面接があること。
・入社後も技術的な議論が日常的に行われる会社があったり、東京には技術コミュニティがあること。
地元SIerの選考は書類と一般的な面接だけでした。技術試験もありませんでしたし、文系の人も大量に採用されておりました。それが日本のIT業界では普通だと当時は思っていました。
そのようなWeb業界の雰囲気が私には非常に魅力的に感じ、新卒から1年近く経とうかというときに私は転職に向けて勉強を始めました。
東北にいると知れなかった情報 転職活動を始めてから、自分がいかに情報を持っていなかったかを痛感しました。
知らなかったこと① 技術選考の存在
メガベンチャーやWeb系企業の多くはコーディングテストや技術面接があります。LeetcodeやAtCoderで事前に練習が必要なことも、周りに誰も教えてくれる人がいませんでした。
知らなかったこと② 技術スタックで年収が変わる
JavaよりGoやRustを書けるエンジニアの方が市場価値が高い。モダンな技術を使っている会社ほど年収水準が高い傾向がある。SIerにいると技術スタックと年収の関係が見えませんし、顧客対応なども業務もかなり多いです。
知らなかったこと③ フルリモートという選択肢
地方にいながら東京のWeb系企業で働けること。地方にいる=地元企業しか選択肢がない、ではなかったです。
知らなかったこと④ 自社サービス開発という働き方
客先常駐・受託開発ではなく、自社のプロダクトを自分たちで作り続ける会社があること。それがどれだけ技術的な成長に繋がるかも、入社してから知りました。
なんとかフルリモートのスタートアップに転職できた
情報収集はほぼ独学でした。Youtubeの動画を見漁り、Zennや技術ブログを読み漁り、転職サイトで求人を調べました。
面接対策も一人でやりました。時間はなかったので最低限のコーディング試験の勉強、最低限見せれるレベルのポートフォリオ作成、プログラミングやコンピュータサイエンスの知識はありましたがWebサービスも作ったことがなかった私は数ヶ月猛勉強しました。
地元企業で働いていた時の技術スタックはかなり古かったのですが、情報系の大学やエンジニアのバックグラウンドが評価されたのか、結果的にフルリモートのスタートアップに転職でき、今はモダンな環境で開発しています。東北にいながら、東京のWeb系企業と同じような仕事ができています。
ただ今でも強く思うのは、もっと早く知りたかったということです。大学生の頃に知っていれば、もっと違う選択肢があったかもしれないです。
同じ境遇の人に届けたい
転職活動を通じて感じたのは、情報格差は実力の差ではないということです。
東京の有名大学出身でなくても、有名企業のインターンを経験していなくても、地方にいても、技術力があればWeb系・メガベンチャーへのキャリアは開けます。
実際私の大学や地元企業の同期たちははめちゃめちゃ技術力が高い人が多かったです。ただモダンな技術スタックを知らない、そもそもメガベンチャーやWeb系企業の情報がないだけで、人生の選択肢が狭められてしまうのは非常にもったいないです。
そしてこの問題を解決するには情報が必要です。どの会社がどんな選考をしていて、どのくらいの年収で、どんな技術スタックを使っているか。その情報が地方にいると圧倒的に少ないです。インターンもフルリモートじゃないと行けませんしね。
そういう経験から、エンジニアの給与・面接情報を匿名で共有できるサービス DevPayを作りました。
自分が転職活動のときに欲しかった情報を、一か所に集めることが目標です。
主要企業の情報はこちら
メルカリのエンジニア年収・面接情報(https://devspay.com/companies/mercari)
Amazon Japanのエンジニア年収・面接情報(https://devspay.com/companies/amazon-japan)
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